檜葉(ひば)の香り, 蔦(つた)温泉を思い出します2012年05月31日 21:54

 5/29のブログで, 「職人の技」展の事を書いた[1]のですが,
その時に見ていた版画は買いませんでした。
版画を見てからいろいろと見たのですが,
青森からやってきていた木工のところで足を止めました。
とても良い香り。檜葉(ひば)(別名: 翌檜)の香りでした。
見ると, 檜葉製の椅子や檜葉の木くずをつめた枕が売られていました。
この香りは, 青森の蔦温泉の浴槽の板の匂いです。
蔦温泉に行ったのはもう20年も前と,
今気がついて, そんなに時が経ったのかと驚いています。
大学院生の時に, 地方での学会発表後に数日もらって,
旅をするのが好きでした。
宿泊費が安いユースホステルに泊まり,
公共交通機関で移動しましたっけ。
青森へは3度くらい行ったでしょうか。
それまで温泉へ行って,
気持ちよくなることがほとんど無かったのですが,
蔦温泉で檜葉の香りの中で湯につかっていたら,
とっても気持ちよくなって, のぼせていましたっけ(^^;。
その時の思いは忘れていなかったのですが,
改めてそのときの匂いと出会って, やはり気持ちよいですね。
ちょっと高かったのですが, 檜葉屑入りの枕を買いました。

相棒のとりほは経験したことがない匂いだったようで,
そして, とても気に入ってくれました。
香りの成分は, ヒノキチオールhinokitiol[2]だそうです。
7員環なんですね。自然がつくる正7角形というのは,
なんだか不思議な気がします。
sp2混成軌道だと, 正6角形が安定なはずなのですが,
そうではないのでしょうね。となると, 芳香族ではないですね。
生体にどう作用するのか分かりませんが,
広い抗菌スペクトル(何となく意味は分かるのですが)なのだそうで,
抗菌剤原料になっているのでしょうね。
私には, その匂いは, 毒っぽくは感じられないのですが。

 枕からほのかに香るヒノキチオールは,
睡眠時間が短い私を, 少しだけ気分を良くしてくれます。
いつか蔦温泉でのんびりしたいですね。
蔦温泉だけでなく, 奥入瀬をのんびりしたいですね。
ウェブサイトを見たら,
お気に入りの田代元湯は今でも有志の方々が
管理されているようです。
お金が貯まるようになったら,
また行ってみたいですね。

 と, 檜葉の匂いは, そのようなことを思い出させてくれました。

[1] http://okyuubooya.asablo.jp/blog/2012/05/29/6461338
[2] http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%8E%E3%82%AD%E3%83%81%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB