[富山] 自然科学を理解できない人を社長にすると, こうなる, ということなのでしょう。本当に残念です。2018年04月22日 21:44

 実験結果をどう解釈するかが自然科学者の仕事ですが,
多数の意味がある結果のうちの, 一部の結果だけを集め,
それ以外の結果を無視するようなことは,
たまたま「それ以外」を本当に実験できなかったのらともかく,
「それ以外」の存在を知っていたのなら,
それはやってはいけないことです。
論文を書くときに, そのような「それ以外」を無視して,
書いている人の都合の良いようにしてしまうのは,
自然に対する冒涜であって,
そしてその人は, 自然科学者ではないでしょう。

 さて, 毎度, 理解力が足りない社長が登場し,
本当に不幸な技術会社「北陸電力」ですが,
その現社長も, 自然に対する冒涜を続けています。
以下は, 北國新聞からの引用です。

> 原子力規制庁は,
> 北陸電力志賀原発の敷地内にある断層の活動性評価に関し,
> 同社へのヒアリングを開始した。
> 北電(北陸地方における, 北陸電力の略称)が調査した
> データを確認した後,
> 新規制基準への適合性審査会合で
> 活動性の有無を本格的に議論する。
> ('18/04/)20日,
> 都内で会見した北電の金井豊社長が明らかにした。

 活動性の有無をこれまで本格的に議論してきたのだと思うのですが,
北國新聞は,
原子力発電所を再稼働させたくてたまらない立場なのでしょう,
なのでこのような表現をしているのだと理解しました。

> ヒアリングは, 志賀(しか)2号機再稼働の前提となる
> 適合性審査会合の事前協議に位置付けられる。
> 金井社長は「今がヤマ場だ」と強調し,
> 「活動性がないという客観的なデータを集め,
> 事務局に説明している最中だ」と話した。

この最後が, この社長を, 社長にしてはいけない発言ですね。
「活動性がある」と専門家が指摘したのだから,
そのような実験結果と, そうではない結果を合わせて考察するのが,
自然科学をやる人の行動です。
そんな基本を, 未だにわかっていないのです(;_;)。
自分にとって都合が良い実験結果だけ集めるのですから,
自然への冒涜以外の何物でもありません。

 私は, 原子力発電再稼働認定組織である原子力規制庁が,
これだけ志賀原子力発電所が危ないと指摘しているのだから,
志賀原子力発電所の真下ないしすぐ近くに,
活断層があることは事実なのだと想像しています。
北陸電力もそれをわかっているのだと思いますが,
それともわかっていないのでしょうか?

 まあ, 活断層があるないにかかわらず,
仮に地球上で地震や津波が起こらなかったとしても,
放射性同位体採掘場や発電所, 再処理場,
最終処分場での放射性物質管理は,
今の人類にはできないことです。
それも分からないのに, 原子力発電再稼働の北陸電力には,
毎度のことながら, 手遅れ, 殺人組織, 地球生態系破壊組織,
と, 同じことを指摘せざるを得ません。

 北陸電力の内部の方に, そのようなお考えの方が,
もし1人もいらっしゃらないとしたら,
北陸電力は, 即解体すべきでしょう。
今の社長を辞めさせ, 原子力発電廃炉という,
地球の生態系維持に貢献する社長に引き継がれるか,
会社そのものが解体されることを願います。

[1] http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20180421301.htm