今の宇宙で最初に形成されたイオン, 水素化ヘリウムイオン由来の遠赤外線を検出。なんだか凄い話のような, ...。2019年04月18日 22:28

 先日はブラックホールらしい物体(空間)の画像の話[0],
今日は, 宇宙ができるときに最初にできる物質とされる
水素化ヘリウムイオンHeH+(+は上付きが正しいです)から
放出される遠赤外線(波長149.1 マイクロメートル)を,
惑星状星雲NGC 7027方向から検出した, ということです。[1]

 私は星間物質の化学について全く知りません。
ただ, 「宇宙で最初に形成された分子」という表題と,
化学式HeH+は分子ではなくイオンであり,
矛盾していることから, 記事を読んでみたのでした。
afpの記事は, Nature の記事に基づくものです。[2]
この[2]は4/17に発表された記事です。
インターネットで情報がすぐに伝わるという,
時代の凄さを感じさせます。

 [2]によると, 検出されたのは,
HeH+という, 水素化ヘリウムイオンにある化学結合から
放出されるエネルギー(遠赤外線)だということです。
このHeH+という物質は,
私のような化学の入り口しかわからない人間にとっては,
存在していたとしてもすぐにHeとH+に別れるだろう,
という理解です。
また, 仮に安定に存在できたとして,
HeとH+の間の化学結合って, 何結合なのだろう?
そこに興味を持ちました。
イオン結合はありえず, ましてや金属結合でもない。
残るのは共有結合ですね(^^;。
[2]を読んでいると,
宇宙が始まって, 4000 K以下に冷え
(と言っても, 約3300 ℃もありますが(^^;),
そのときに, Big Bangで生じた軽元素イオンが電子を捕獲して,
中性な原子であるHe, そしてHを形成したようです。
その段階で どういうわけかHe原子がH+と,
宇宙初の"molecular bond"をした, と書かれています。
何, molecular bondって?
分子結合? 否, そのような結合はないはず。
調べたら, 共有結合covalent bondと同じ意味のようです。[3]
ううん, 日本語のwikipediaだと
そんなことは書かれていないですね(^^;。

 ということで, 共有結合のようです。
共有電子対は存在していませんから,
共有結合の一種である, 配位結合なのでしょうね。
1s軌道だから, 原子のどの方向からもH+(というよりは, 陽子)が
近づけるのはわかるのですが, それが共有結合をつくる,
なんだか私には??な世界ですね。

 ということで, どうやら「分子」ではなく,
共有結合(配位結合)を持つ「イオン」の検出が正しいようです。
であるなら, afpの表題は, 「分子」ではなく,
「共有結合」とすべきでした。

 いろいろな研究がなされているのですね。
研究に没頭できることがとてもうらやましく思ったりしました。

[0] http://okyuubooya.asablo.jp/blog/2019/04/10/9058231
[1] https://www.afpbb.com/articles/-/3221350
[2] Nature(London), 2019, 586, 357 - 359
この引用欄に, 雑誌情報を書くのは,
なんだか嬉しいです(^^;
[3] https://en.wikipedia.org/wiki/Covalent_bond

追 '19/04/19 文章がおかしかったので改めました。