[富山] イタイイタイ病被害地域住民が, 恒例の神岡鉱業施設立ち入り調査。2019年09月28日 23:55

 富山に移って20年以上になりますが,
それ以前は, 「富山」と聞いて思い出したのは,
イタイイタイ病と褌(ふんどし)でしょうか?
越中褌に関するWikipediaの記事[1] を読むと
いろいろな歴史があるのだなあと思うものです。
第2次世界大戦までの成年男子の下着だったのですね。
私は一度も着用したことはないです。

 それはともかく, イタイイタイ病です。
中学の社会科で教わったのに,
高等学校の理科化学では全く教わりませんでした。
大学? それは自分で興味を持たないと, 知らないままですよね。
神通(じんづう)川と, Cd2+が原因だということは覚えていましたが,
なぜ神通川にCd2+が? ということは,
富山に移るまで知りませんでした。
神通川の上流に亜鉛鉱山があって,
今はそこに「カミオカンデ」があります。
亜鉛鉱業活動は今はしていないようですが,
「神岡鉱業KK」[2]という会社が活動しています。

 [1]にあるように,

> 神通川流域で発生した4大公害病の一つ,
> イタイイタイ病の被害を繰り返さないよう*'19/09/)28日,
> 被害地域の住民らがカドミウムを排出した
> 岐阜県飛騨市の神岡鉱業を立ち入り調査しました。
>
> 立ち入り調査したのは,
> 被害地域の住民や科学者など約70人で,
> 3つの班に分かれて工場や排水処理施設などを見て回りました。
>
> この調査は, 1972年, イタイイタイ病をめぐる裁判で
> 住民側が勝訴して当時の三井金属と結んだ
> 公害防止協定を基に始まり, ことしで48回目になります。

というものです。亜鉛鉱山は, もう稼働していなさそうですが,
鉛の再資源化はやっているようです。
鉱山物質を皮へ直接流すような愚はしていないようです。
2011年の福島の原子力発電所の,
トリチウム等を含む排水を太平洋に捨てていることと,
全然違います。
というか, 福島からの太平洋汚染は, もう
宇宙人かなにか, 現人類の科学技術を超えた存在が
やってこない限り, 良くなるとは思えません。
それはともかく, イタイイタイ病再発は困ります。
不幸な歴史を忘れない。大切なことだと思います。
神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会が作成し,
富山県が発行している,
中学生向けの資料[3]が優れていると思います。

 私は, かつて働いていた職場で,
神通川流域の中学を卒業したはず人なのに,
その人は, イタイイタイ病の原因が,
神岡鉱山由来のCd2+(カドミウムイオン)であることを知らず,
とても驚いたことがありました。
というよりも, 信じられませんでした。
富山のイタイイタイ病教育は,どうなっているのでしょうかね?
たまたまその生徒が,
現内閣総理大臣並みの理解力しかなかったのなら,
やむを得ないことではありますが, ...。
[3]の28頁には, 福島の事故の話に触れられていて,

> 放射能による土どじょうお壌汚染せんが広がりました。
> 国外では, イタイイタイ病に似 た症しょうじょう状の発生や
> 公害の放置, 国境を越こえての環境汚染等が生じています。
> 「持続可能な社会」の実現に向けて,
> 未来を担う私たちはどのように行動すべきなのでしょうか,
> 解決策を考えてみましょう。

現富山県知事は, 福島の放射性物質漏洩を無視。
まあこの方は, あと30年もすればもうこの世にはいないでしょう。
しかし, 今の中学生は, 30年後も,
多くが生き残っていることでしょう。
その時に, 福島の事故を放置した日本国政府,
自由民主党, そのような政府と政党を支持している,
多くの富山県の有権者の存在という事実を,
どう考えるでしょうか。
私ならそのような親やその上の世代を恨むでしょうね。
手遅れとは言え, 志賀原子力発電所を廃炉にする,
あと30年後にはこの世にはいないであろう現知事には,
せめてそれくらいはしてほしいですが,
この人物を多くの破壊志向の富山県民が選んでますから, ...。

 ということで, 中学生世代の方にお願いです。
人殺し・地球生態系破壊の親の真似をして,
貴方方もそちら側で生きますか?
それとも, そのような事をやめて,
地球と仲良くする生き方をしますか?
後者なら, 皆さんを応援します。
って, なにもできないですが(^^;。

[1] https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%8A%E4%B8%AD%E8%A4%8C
[2] https://www.mitsui-kinzoku.co.jp/group/kms/
[3] http://www.pref.toyama.jp/branches/1291/news/cyuugakusei.hukudokuhonn.pdf