日刊ゲンダイは, 政治・社会についてはかなりまともだと思っているのですが, この件は駄目です。塩酸を飲ませた馬鹿教諭の件。2013年01月24日 23:28

 実験失敗の罰として, pHが1よりやや小さい塩酸を飲ませた,
馬鹿中学教諭の件で,
日刊ゲンダイが, 妙な意見を掲載していて, ???と思いました。

> 「学校で実験に使うのは通常35~36%の濃度の強塩酸になります。
> タンパク質に反応するため,
> 皮膚に触れない限り大丈夫ですが,
> この濃度をそのまま飲めば, のどをヤケドします。
> 今回は100倍に薄めているため,
> 塩酸の成分はほとんどなくなっていて,
> 問題はないでしょう。
> 教師本人もわかってやっていたと思います。
> 毒性を大騒ぎすることはありませんが,
> 同義的責任は問われるべきでしょう」(工学博士の秋元格氏)[1]
とあるのですが, pH約1の塩酸を体内に入れることは,
当然口の中, 喉, 食道, 耳鼻へ通ずる器官へ行きます。
塩酸の成分は殆どなくなるというのは,
1%位に薄まったのだから, 無視できる, という意味なのでしょうが,
薄まっても, 元がとても濃い塩酸ですので,
> 塩酸の成分はほとんどなくなっていて,
> 問題はないでしょう。
とは言えないと私は考えます。
もしそうなら, 胃酸が食道へ上がった時に,
逆流性食道炎は起こらないのではないでしょうか??

 この秋元格氏とは何者なのでしょうか?
インターネット検索をした範囲では,
燃料電池の会社をやっているようで,
「すぐわかる!燃料電池の仕組み
—21世紀の世界を変えるテクノロジー」という本も出されています。
んんん, 生体内への化学物質の影響の専門家ではないですね。

 ということで, 日刊ゲンダイには,
聞く適当な研究者を選ぶことを提案します。
この方は, 適当とは思えません。
100倍希釈濃塩酸を飲ますことが, 問題ないと,
問題の中学教諭が認識していたという見解も,
適当ではないです。

[1] http://gendai.net/articles/view/syakai/140575

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