[富山] 富山県内には, 神通川流域以外にも, カドミウム汚染土壌があったのを, 初めて知りました。2015年02月10日 21:34

 今日('15/02/10)の北日本放送配信記事[1]によれば,

> (富山県の)黒部地区で進められてきた
> カドミウム汚染農地の復元が終わることになり,
> これで(富山県の)神通川流域とあわせて,
> (富山)県内の全てのカドミウムに汚染された農地の復元が終了します。

ということなのだそうです。
黒部ってどこ? 神通川流域にそんな町はあったかな?
否, 富山県東部の黒部(くろべ)のことのようです。

> 黒部地区のカドミウム汚染農地は
> 平成3年度(1991年度)から復元工事が進められてきました。
>
> 復元面積は156.2ヘクタール。総事業費は115億8700万円です。

ということでした。

 1991年度から復元工事ということだそうですが,
私は, 環境問題を研究課題としていたのに,
このカドミウム汚染を知りませんでした。

 学術誌「資源と素材」[2]によれば,
日本鉱業三日市製錬所という会社があって
(今はJX金属三日市リサイクル),
ここは, 北海道と輸入された亜鉛鉱の製錬をやっていた, ようです。
1999年には, 亜鉛精錬はやめたとのことです。[2]
イタイイタイ病の原因となる鉱山が隣の岐阜県にあったのとは違って,
こちらは富山周辺の鉱山が原因ではなかったようです。

 この会社を引き継いだ会社は, リサイクルの会社なので,
妙な金属を垂れ流すと言うことはないでしょうが,
今の日本は, 放射性物質を地球上にばらまいている状況を,
under control, 理解力がない内閣総理大臣が世界中に
宣言してしまったため, 何も信用できない国になっています。
それはともかく, 本来人間の生活を豊かにするための
金属精錬なのに, 妙な病気を産む元凶になってしまうのは,
大変残念なことです。
今宮崎県で, ニッケル鉱スラグの投棄で,
不思議な裁判が起こっています[4]が,
四大公害病を経ても, 学べない人が多数いるのが,
今の日本のようです。本当に残念です。

 今回の報道には, 北日本放送には感謝します。

[1] http://www.knb.ne.jp/news/detail/?sid=6427
[2] 資源と素材 1993, 109(12)1007-1012
[3] http://www.nmr.co.jp/company.html
[4] 次のURIは, なぜか訴えられた住民である方のtwitterへ接続します。
https://twitter.com/mutsukuroki

'15/02/11[1]への追
北陸中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20150211/CK2015021102000019.html
> (富山)県によると, 黒部市の土壌汚染は,
> 日鉱亜鉛三日市精錬所(現・JX金属三日市リサイクル)の
> 周辺で発生した。
> 一九五四年の操業後間もなく,
> 米の黄化や斑点現象が見られ,
> その後の調査で同所で育った米に
> 基準値以上のカドミウムが検出された。
> 天然の亜鉛鉱に含まれるカドミウムが
> 煙を通じて土壌に蓄積されたことが原因とされた。
> 当時, 目立った健康被害は確認されなかったという。

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