「最悪のシナリオ」よりも酷いのが現実のようです。福島原子力発電所爆発後。2016年02月21日 21:39

 昨日('16/02/20)の
東京新聞(中日新聞東京版)のウェブ配信記事[1]によると,

> 東京電力福島第一原発事故の際,
> 首都圏で大規模な避難が必要になる最悪のシナリオに備え,
> 当時の菅直人・民主党政権下で
> 首相談話の作成が極秘に行われていたことが分かった。
> 本紙が入手した草案には
> 「ことここに至っては, 政府の力だけ, 自治体の力だけでは,
> 皆様(みなさま)の生活をすべてお守りすることができません」
> などと万策尽きた状況を想定した部分もあり,
> 原発事故直後の政府内の危機感をあらためて示している。

という話があったのだそうです。
この記事の最後に, 菅元内閣総理大臣の話があり,
それによると, 総理大臣とは別の人
(当時の内閣の情報発信担当の内閣官房参与だった平田オリザ氏)が,
草案を作っていたようです。
ということは, 原子力発電推進の大学卒業をし,
事故後にもベトナムへ原子力発電所を売り込むという,
現内閣総理大臣並みのことをやっている人なので,
菅氏も原子力発電推進と考えられ,
この草案は, 放置ないし不採用となった可能性が高かったと想像します。
但し, 菅氏の発言を見ると,
本当は原子力発電所反対なのではないかと思わせるところもあります。
だから, 彼に期待したいと思う自分がいて, そのような自分を反省しています。
それはともかく, 恐らくこの人は,
現内閣総理大臣ほどではないにしても,
理解力が十分ではなく,
加えて, 良心に従って行動をとらないところがあるように思います。

 閑話休題。その内容は,

> 赤字で「重要原稿草案 2011・3・20」と書かれた草案は
> 冒頭, 政府の責任を認めて謝罪し,
> 原発を所管する経済産業省や東電の責任追及を約束。
> その上で「国民のみなさまの健康に影響を及ぼす
> 被害の可能性が出てまいりました」
> などと避難を呼び掛けた。
> パニックを警戒し
> 「西日本に向かう列車などに,
> 妊娠中, 乳幼児を連れた方を優先して乗車させていただきたい」
> 「どうか, 国民一人ひとりが, 冷静に行動し,
> いたわり合い, 支え合う精神で,
> どうかこの難局を共に乗り切っていただきたい」などと訴えている。

ということです。

 原子力発電所爆発後,
すぐにこの草案通りに発表がなされているべきでしたが,
現実は, この草案の発表よりも酷いこと,
つまり, 現実の隠蔽, 責任者・組織を追求しない,
原子力発電所爆発現場放置による,
放射性物質垂れ流し, 被曝食材の拡散,
放射線・放射性物質による影響を極力見せないようにしている報道,
が進行している状況です。

 東日本だけではなく, 全地球上の人が,
被曝しない環境に生きられれば良いと私は信じるのですが,
現実には, 日本政府やこれを支持する
与党である自由民主党, 公明党議員への投票者達は,
真逆の状況を支持しています。
私にとっては, 本当に悲しい状況ですが, しかたがありません。
そのような環境で生きていると言うことは,
自分とその家族(相棒(妻)しかいませんが(^^;)は,
なるべく被曝しないように生きるしかないと言うことなのだろうと考えています。
また, 今尚原子力発電所を再稼働させようと考えている「悪魔」にも,
「悪魔」なりの存在目的があると考えることにしています。

 そのような「悪魔」と接すると,
私は, 苦痛や悲しみ, 絶望しか感じないことでしょう。
私は, そのような人達と関わりを持たなくても生きていける,
そして, 互いの考えを尊重できる環境で生きていきたいです。
 
[1] http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022002000148.html